牡蠣といえば冬のおいしい食材の代表ですね。
牡蠣には「海のミルク」と別の呼び方があり、豊富な栄養素がバランス良く含んでいます。
産地直送でたくさん送られてきた場合、どう処理すればいいのか悩んだことがありませんか?
ましてや殻付きだったらパニックになったりしませんか?
お店でよく見かけるもので生食用と加熱用はどう違うの?と皆さんお悩みではないでしょうか?
今回は、そんな牡蠣の下処理についてご紹介したいと思います。
どうぞ最後までお付き合いください^^
牡蠣の下処理は生食用と加熱用で違う?
売られている牡蠣には生食用と加熱用とあるのはご存知ですか?
まずは、牡蠣の生食用と加熱用の違いを説明します。
生食用と加熱用の違い
この違いについて、鮮度の問題と思われがちなのですが、実は指定海域の違いで変わるのです。
生食用は保健所が水質を検査している海で、それ以外は加熱用として扱われます。
生食用は生で食べる分、滅菌洗浄をしっかり行う上に2~3日間断食を強いられるので、身がやせて水っぽい状態にはなります。
反対に加熱用は味が濃く美味しいと言われますが、絶対生で食べることを避けなくてはなりません。
水質基準を満たした海域というのは理解できますが、牡蠣に断食させるのはなぜなのでしょうか?
実は、牡蠣で食中毒を起こす理由として牡蠣が食べた物の中に食中毒菌が潜んでいることです。
カキは一粒あたり、一日約300リットルもの海水を、吸い込み&吐き出しを繰り返しているため、それだけ海の栄養成分が濃縮しているのです。
安全な牡蠣にするには、牡蠣の腸の中を綺麗にする必要があるため、完全に腸の中のものが排泄されるまで、綺麗な水の中で断食させるのはそのためです。
生食用と加熱用にはそれぞれ適した食べ方がありますので、使い分けることもおいしく食べるポイントです。
牡蠣の下処理方法
さて、下処理の話になります。
生食用は滅菌洗浄されているので身を水で流して汚れを取るだけでもいいのですが、せっかく美味しくいただくのですからひと手間かけることをおすすめいたします。
また、加熱用は必ず下処理を行ってください。
方法は以下の通りです。
1.塩水で洗う方法
・塩水で洗う場合、塩水(水1カップに対して塩小さじ1の割合)を作る
・牡蠣の身を入れてやさしく触るようにして洗う
・汚れが出てきたら、一度水を捨てて真水に入れ替えて同様に洗い1~2回繰り返し、汚れがきれいになるまで洗う
・最後は汚れた水を捨て、綺麗な水で2~3回すすぎ、キッチンペーパーで軽く水気を取る
・また塩水で牡蠣のむき身を洗うだけでも、多少臭みを取ることができ、魚介類の表面についたぬめりを取る効果がありますので何もしないよりは臭さを少しは和らげてくれます。
2.片栗粉で洗う方法
・牡蠣に片栗粉をたっぷりと多めにまぶして、やさしく混ぜるようにして牡蠣を洗う
・片栗粉に汚れが浮いてきたら、水を注いで汚れを洗い流す
・一度牡蠣を取り出し、きれいな真水に入れかえて何度か洗い、水がきれいになるまで洗うのがポイント
牡蠣の下処理に大根おろしがいい?
さきほど、塩水で洗う方法と片栗粉で洗う方法をご紹介しましたが、それよりももっと良い方法が大根おろしを使って洗う方法です。
大根をおろすのが少し面倒かもしれませんが、塩水で洗う方法より生臭さが取れるのでひと手間加えるだけの効果は高いですし、洗い方は簡単ですので是非おすすめいたします。
・むき身にした牡蠣をボウルに移して適量の大根おろしを加える
・大根おろしが牡蠣になじむように、身をつぶさないようにやさしくかき混ぜる
・大根おろしが灰色になってきたら、牡蠣に付着している汚れや汚れについている生牡蠣の特有の臭みが大根おろしにしみついているサインですので、大根おろしを洗い流して作業は完了です。
・また、おろしポン酢は生牡蠣との相性も抜群なので、予め多めに大根をおろして洗う用とおろしポン酢用に分けておくのも良い方法ですね。
牡蠣の身を縮ませない方法としてこの下処理した後、牡蠣に軽く片栗粉をまぶし、沸騰したお湯で10秒ほど茹で、冷水に取るとよいです。
片栗粉でコーティングされた牡蠣は縮むことがないので、このひと手間を惜しまないようにぜひ頑張ってください^^
牡蠣の下処理で殻付きの場合はどうする?
殻付き牡蠣が存分に楽しめる季節、海から水揚げした牡蠣を殻付きのままいただくのは、まさに牡蠣の醍醐味ですね。
慣れている方はササッとむいてしまいますが、初めての方でも2〜3個むけば、コツがつかめるので簡単です。
牡蠣むきのコツはいかにナイフを殻の中に入れるか、なのですが..。
ナイフを入れる場所がわからない!
そんな時は今からこちらをご紹介しますので、生で楽しみたい方には必見です。
牡蠣の殻むきの方法
準備するもの
軍手(殻をむく時にケガ防止のため)
タオル
牡蠣専用ナイフもしくは洋食ナイフ
殻むきの手順
・牡蠣の殻が汚れている場合はタワシで洗います。タオルを敷いた上に牡蠣をのせ、ふくらみのある方(上殻)を下にして牡蠣の平らな面を上にして置きます。
・牡蠣の貝柱はだいたい牡蠣の中央あたりにあります。この貝柱を殻から上手に外せば、意外と簡単に牡蠣をむくことができます。
・牡蠣の身を傷つけないようにナイフの刃先を上殻の内側に添って進めます。牡蠣の中央にある貝柱さえ外せばあとは簡単にむくことができます。
・牡蠣の貝柱が外れたら、上殻を手で取り除きます。同様に下殻もナイフを殻に沿うように走らせ、牡蠣の身を外していきます。
・牡蠣の身が殻から外れたら、再び殻に牡蠣をのせて器に盛り付れば、生牡蠣の完成です。
殻付き牡蠣をそのまま利用する方法
殻付き牡蠣をそのまま焼き牡蠣にするのも大変おすすめです。
なによりも下ごしらえする必要もなく、食べごろは牡蠣自身が教えてくれるからです。
そして牡蠣の栄養や旨味もそのまま殻に中に残っているので、上殻を取り除けばすぐおいしくいただけるのです。
ただ、直接火にかけていると時々牡蠣がバチッと殻が飛びます。
少々危険ですよね^^;
そこで、牡蠣の産地にいる友人から教えてもらったいい方法をご紹介しますね!
それは、オーブンや電子レンジを使う楽で安全なやり方です。
方法は以下の通りです。
・オーブンの場合
焼く時に殻が飛びますので1個ずつアルミホイルに包んで焼いて下さい。
5個で約15~20分。
・電子レンジの場合
皿に盛った後、ラップをかけて5個で約5~6分加熱して下さい。
個体差がありますので、時々様子を見ながら調整してくださいね。
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まとめ
今回は殻付き牡蠣の開け方、大根おろしや塩水、片栗粉を使った牡蠣の洗い方をご紹介いたしました。
家庭でも、殻付き牡蠣は下処理もコツをつかめば簡単においしく調理することができます。
これで身構えることもなく調理ができるのではないかと思いますので、家庭で殻付き生牡蠣を調理する機会があったら是非参考にしてみてくださいね!
旬の味覚をお楽しみください~^^