あんこう鍋が臭いなんて言わせない!肝の下処理とタイミングが命!


冬の鍋の中でも人気が高いあんこう鍋。

最近はお取り寄せでも楽しめますよね。

スーパーなどで買ってきたあんこうで鍋をするときは、下処理が大切です!

今日は、あんこう鍋を何倍も美味しく食べるための下処理と、ポイントをお話したいと思います。


あんこう鍋が臭いなんて言わせない!



魚料理を作って、家族に「生臭い」「魚臭い」と言われて悲しい思いをしたことはありませんか?

魚を料理する時には、それぞれの魚にあった下処理があります。

ちょっと面倒…と思うかもしれませんが、この下処理が魚料理を何倍も美味しくしてくれるのです!

もちろん、あんこうも例外ではありません^^

まずはしっかりとあんこうを下処理して、美味しいあんこう鍋を作りましょう♪

◆身の下処理と準備

あんこうを買って来たら、鍋かフライパンにお湯を沸かします。

そこにあんこうを入れて、表面が白くなって少し身が縮む位まで火を通します。

次にボウルに水を張ってあんこうを入れます。

流水に当てながら、丁寧にぬめりと血合いを洗いましょう。

きれいになったら、キッチンペーパーで水気を取って下処理はOK!


次に、野菜とお好きな具を用意します。

つゆの味付けは、味噌がおススメです。

あんこうから旨味が十分に出るので、昆布や鰹節を使った、いわゆる‟出汁”はいりません。

さらに肝があれば、最初に土鍋で肝だけを炒りつけてから作ると深みとコクがあるあんこう鍋ができます。

あんこうは肝の下処理が肝心☆

上のテーマであんこうの身の下処理について書きましたが、次はあんこうの肝の下処理をご紹介します。

『あんこうの七つ道具』と言われるほど、あんこうには捨てるところがありません。

中でも、肝は主役級の部位です。

鍋だけでなく、特におつまみとして、蒸したあん肝が好きな方も多いでしょう。

濃厚で美味しいですが、内臓の1つなので下処理がとても大切です。

◆肝の下処理

まずは、肝を牛乳に半日ほど漬けておきます。(あん肝もレバーと同じなので、これで血抜きができて臭みが取れます。)

鍋を作る時に、あん肝を軽く水で洗って細かく刻みます。

土鍋に刻んだ肝を入れて乾煎りします。(油もなにもいりません)

あん肝から脂が出てくるまでじっくり炒りましょう。

ここまでできれば、後はつゆをいれて、あんこうや野菜等の具を順に入れて煮えたら、美味しいあんこう鍋のできあがりです!

つゆについても少し書きましたが、味噌に酒、みりんを加えてのばしておき、醤油を少し加えると、香りが付いて美味しくなります。

味噌は、お家にあるものや好みのもので大丈夫ですが、白みそだけだと、あんこうの味に負けてしまいますし甘みが強いので、信州みそなどの辛めの味噌を合わせる方がおススメです。

あんこう鍋の肝はタイミングが命! 



あんこう鍋を作る時、いつ肝を入れますか?

今まで私がお話してきたのは、一番初めに乾煎りして作るレシピです。(乾煎りすることで、更に臭みが取れるため)

しかし、醤油味のつゆの場合は次のタイミングで!

血抜きをしたあん肝を刻まずに一口大に切り、具の1つとして最後に加えます。

このレシピだと、あん肝をしっかり食べられることと、つゆ全体にあん肝が溶けていないので、それぞれの味を楽しめる利点があります。

あんこう鍋にはもう1つ、『どぶ汁』という鍋があります。

あんこうの一大産地である茨城の郷土料理で、まず鍋であん肝を炒るのですが、あんこうの身よりも多いほどの肝を使います。

あん肝が崩れて脂が出てきたら、味噌と酒を加えて合わせます。

次にあんこうの身や皮と白菜を入れて焦げないように混ぜながら煮ていきます。

あんこうは水分がとても多いので、煮ていくと、水を全然入れていないのに鍋の中にはスープがたっぷり!!

最後にネギや豆腐など好みの具も入れましょう。(本場ではとってもシンプルで、あんこうと白菜だけだそうです。かえって贅沢ですね)

具に火が通ったら、濃厚なスープが染み込んだ、あんこうを食べつくすどぶ汁の完成です☆

あんこうはフレンチでも美味しい!?

あんこう鍋は日本だけのものだと思っていませんか?

実は、フランスでも食べられているのです。

その鍋料理は‟ブイヤベース”です。

聞いたことがある方も多いと思いますが、あんこうが入っているイメージはあまりないのではないでしょうか?

フランスの南側、地中海に面している港町のマルセイユの郷土料理で、手長エビやカサゴ、アナゴなどと並んであんこうが主要な魚介類として使われています。

ブイヤベースは最低でも44種類の魚介と、サフラン、にんにく、トマト、玉ねぎなどを使って作ります。

◆ブイヤベースの作り方

まずは、あんこうを湯引きして氷水で締め、ぬめりと血合いを取り除いておきます。(エビを使う時は、背ワタを取るなどの下処理もしておきます)

鍋には食べる用とは別の小さい魚を入れて、スープを取ります。

煮詰まってきたら、スープを漉して大きな鍋に入れて火にかけましょう。

そこに玉ねぎ、ポロネギ(長ねぎ)、にんにくのみじん切りとトマト(湯剥きしてざく切りに)、そしてタイムなどのハーブとオリーブオイル、あればサフランを数本入れます。

煮立って来たら、材料の魚介類のうち、身が硬めのもの(エビやカサゴなど)をいれてスープがかぶるようにして、蓋をしないで中火で7~8分煮ます。

その後に身が柔らかいもの(あんこうやタラなど)を加えてさらに7~8分煮たら出来上がりです!

食卓に出すときは、鍋から具となる魚介類をまず皿に盛り、スープは漉してから注ぎます。

本場ではスープをまず楽しんで、具をメインディッシュとして別々に食べるそうです。

スープに、ガーリックトーストを浸してもとても美味しいですよ♪

まとめ

こちらでは味噌味、醤油味、どぶ汁、そして、ブイヤベースのレシピをご紹介してきましたが、フグのようにシンプルに‟ちり鍋”で楽しむこともできます。

ちり鍋は、昆布だけの出汁で煮て頂くので、これまで話してきた下処理がとても大切です。

しっかり下処理をしたあんこうで作るちり鍋は、フグよりもおいしいという方も多いほどです。

ポン酢に紅葉おろしを入れた定番のたれでお楽しみください♪

最後に、鍋と言ったらシメ!

シメが楽しみで鍋を作る方も多いのではないでしょうか。

あんこう鍋のシメといったら、雑炊がお馴染みです。

これは、あんこうの旨味が詰まったスープを残さずに味わうことができるからです。

ですが、好みでうどんも美味しいです。

本場フランスでは、‟シメ”はないようですが、ブイヤベースのスープでリゾットやカッペリーニを入れるのもおススメです☆


冬になると、スーパーの魚売り場に並ぶ‟あんこう鍋セット”。

見たことはあっても、寄せ鍋やキムチ鍋といった定番に落ち着いてしまっていた方!

今年の冬はぜひお家であんこう鍋を作ってみませんか?

‟七つ道具”と言われるように、ぷりぷりの身やぷるぷるの皮、コクのある肝など、隅から隅まで食べられるあんこうを余すことなく食べられるのがあんこう鍋です。

上手に下処理をしたあんこうで作る旨味たっぷりのあんこう鍋を食卓に出したら、家族みんなが笑顔になること間違いなしですよ☆

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